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夜と霧 新版 - 和書 - ペットのセレクト通販

アイテム詳細

池田 香代子

みすず書房

グループ:Book

ランキング:826

価格:¥ 1,575

発売日:2002-11-06

在庫あり。

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http://pet-select-shop.com/asin/Books/4622039702/

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レビュー(Amazon.co.jp)

???名著の新訳には、つねに大きな期待と幾分かの不安がつきまとう。訳者や版元の重圧も察するにあまりあるが、その緊張感と真摯さのためか、多くの場合成功を収めているように思われる。本書もまた、その列に加わるものであろう。

???ユダヤ人精神分析学者がみずからのナチス強制収容所体験をつづった本書は、わが国でも1956年の初版以来、すでに古典として読みつがれている。著者は悪名高いアウシュビッツとその支所に収容されるが、想像も及ばぬ苛酷な環境を生き抜き、ついに解放される。家族は収容所で命を落とし、たった1人残されての生還だったという。

???このような経験は、残念ながらあの時代と地域ではけっして珍しいものではない。収容所の体験記も、大戦後には数多く発表されている。その中にあって、なぜ本書が半世紀以上を経て、なお生命を保っているのだろうか。今回はじめて手にした読者は、深い詠嘆とともにその理由を感得するはずである。

???著者は学者らしい観察眼で、極限におかれた人々の心理状態を分析する。なぜ監督官たちは人間を虫けらのように扱って平気でいられるのか、被収容者たちはどうやって精神の平衡を保ち、または崩壊させてゆくのか。こうした問いを突きつめてゆくうち、著者の思索は人間存在そのものにまで及ぶ。というよりも、むしろ人間を解き明かすために収容所という舞台を借りているとさえ思えるほど、その洞察は深遠にして哲学的である。「生きることからなにを期待するかではなく、……生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題」というような忘れがたい一節が、新しくみずみずしい日本語となって、随所に光をおびている。本書の読後感は一手記のそれではなく、すぐれた文学や哲学書のものであろう。

???今回の底本には、旧版に比べてさまざまな変更点や相違が見られるという。それには1人の哲学者と彼を取り巻く世界の変化が反映されている。一度、双方を読み比べてみることをすすめたい。それだけの価値ある書物である。 (大滝浩太郎)

カスタマーレビュー

読みつがれていってほしい  (2010-02-16)
ナチスや強制収容所に関心を持ち、様々な文献を読んでいたときに見つけた本です。 恥ずかしながらそれまでこの本の存在を知りませんでした。
現在私は二十歳ですが、今読んだからこそ理解できた部分、非常に共感できた部分が多々ありました。
それはまずこの本のテーマでもある、人の尊厳、そして極限状態に置かれたときに人の本質が出るという部分です。
そして一番心に残ったのは、(著者の言葉ではないのですが)著者がドストエフスキーの言葉を引用した、 「わたしが恐れるのはただひとつ、わたしがわたしの苦悩に値しない人間になることだ」 という言葉です。 これは真理だと感じます。
苦しみを苦しみと感じられる人間は素晴らしいと思いますし、苦しみを感じられるからこそ、幸せを幸せと感じることができるのだと私は日々感じます。
そしてこの本のなかで、強制収容所から解放された途端に暴力的になったりする人々のことも書かれていますが、それもまた現実的で、強制収容所でなくとも、何かしらの圧力から解放された人間が急に大きな態度をとりはじめるということはよくあるので、 日常生活の中での人間への疑問の答えもこの本で見つけられる可能性が高いし、それ以上に、人生の中で、人として大事にするべきものを、この本は改めて気が付かせてくれます。貴重な本です。
少し古い本ですがとても読みやすいので読書が苦手な方も読めると思います。
文庫化しないかなぁー。

現代にも通じるところがある  (2010-02-08)
強制収容所についての話である。

収容所における惨たらしい“光景”を述べるというよりは、収容所内の人間の“内面的描写”を中心に述べている(筆者は精神科医である)。

収容所内では運命に左右されながらも、堕落して死に絶える人間と、生き延びることができる人間に分けられる。

両者の内面的な違いとはなんだろうか?生きる意味とは?苦しむこととは?

これらは現代の私たちにも通じるところがあるし考える必要がある。人生を生きる私たちも、収容所に生きる人と同じく「無期限の暫定的存在」であると考えることもできよう。

本書の後半は哲学書のようなものでもあった。
しかし文章は読みやすく、難しい漢字にはルビがふってあるので是非とも色々な人に読んで考えてほしい。

全人類必読の書  (2010-02-07)
「夜と霧」の新版をやっと読むことができた。原著自体が改変されたのを機に新訳されたもので、とても読みやすい。「時代の記録」から「人間の考察」の署になった。ただ、74ページの「できるだけ早くアウシュヴィッツのような「かまど」のない収容所に移れるといいな」という訳は、日本語としておかしい。原文は「アウシュビッツにあるような「かまど」がない収容所に移れると(殺される心配がなくなるから)いいな」という意味だと思う。これではアウシュビッツにはかまどがなかった、という意味になってしまう。私が読んだのは2004年の6刷だから、もう直っているかもしれないが……。
 

最高の哲学書  (2010-01-24)
この本は、これまで書かれた強制収容所の体験記とはかなり異なります。
心理学者である著者自身が体験したアウシュヴィッツの惨さ、人間の残酷さという体験そのものをはるかに超えたものであり、人間という存在の尊さ、崇高さ、そして人間として生きる意味を考えさせられる、この世に2つとない、最高の哲学書のように思います。

「およそ生きることそのものに意味があるとすれば、苦しむことにも意味があるはずだ。苦しむこともまた生きることの一部なら、運命も死ぬことも生きることの一部なのだろう。苦悩と、そして死があってこそ、人間という存在ははじめて完全なものになるのだ」

著者は自ら生と死の極限の状態を経験しながらも、また、収容所で全てを奪われることになっても、最後まで人間としての心のありようの自由は奪うことはできないこと、死を目前にしても最後まで内面性を高められるということを教えてくれました。

アウシュビッツからバイエルン地方に向かう護送車から見えた茜色の夕日の美しさを情景描写したくだりには、鳥肌がたつくらい、本当に深い感動を覚えました。

死ぬ1秒前まで人間性は高められるんですね。

「言語を絶する感動」の評は間違いではない  (2010-01-19)
心理学者、強制収容所を体験する。

この本は、心理学者である著者が第二次大戦中、
ドイツの強制収容所に送られ、
そこでの生活について書いた一冊。

ドイツの収容所での体験をただ単に書いたものなのかな、
というイメージでしたが、
ただ単に体験を記したのではなく、
強制収容所に収容されてから過酷な生活を送り、
解放される過程の中でそこにいた人たちは「生きる」という事を、
どのように捉えて、生きていったのかが描かれています。

強制収容所の終わりのみえない生活や、
刑務所の受刑者の方がまだ人間らしいと言えるような生活の中で、
生きる事とは何なのかを教えてくれる内容になっています。

正直なところ、文章や言葉でこの本の価値を説明することができません。
個人的には、それくらい衝撃を受けました。

60年以上売れ続けている本だけど、
この本にはやはりそれだけの理由があるように感じます。

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